小児科専門医を目指す方へ - 目次

小児科専門医を目指す方へ

研修プログラム

プログラム修了後のキャリアプラン

集中治療

グループの魅力

集中治療とは“さまざまな臓器不全や多臓器不全を発生し生命の危機にある重症患者を、24時間の濃密な観察のもとに、多職種チームで集中的に治療するもの”です。集中治療医は集中治療チームのリーダーでありコーディネーターで、全身管理・臓器補助・蘇生の専門医です。どのような疾患の患者であっても、急変時の初期評価と初期診療(救命処置と全身管理)が可能な診療能力を獲得することができます。

専門研修の概要

宮城県立こども病院PICUにて、内因系・外因系を問わず、外科系周術期も含め(診療科の枠にとらわれず)すべての重症小児の診療を行う。

研究内容や診療における取り組みなど

研修目標の例

  1. 集中治療患者の緊急度、重症度を生理学的かつ系統的に評価する。
  2. 救命/蘇生処置を理解し実践する、各種侵襲的手技を実施する。
  3. 救命/蘇生チームの一員として、心肺蘇生を実施する。
  4. 救命/チーム医療を理解し実践する。
  5. 救命/搬送医療の適応と限界を理解し、搬送チームの一員として重症患者の病院間搬送を行う。重症患者をPICUなど高次医療機関へ紹介・搬送する判断を行える。

研修目標に対する補足

  1. PICU全入室患者の担当医の一員として診療を行う。
  2. 患者評価のベースとなるPALS(小児二次救命処置法)を理解する。
  3. 重症患者を評価し、申し送りの際に系統的なプレゼンテーションを行う。
  4. 各種臓器不全の管理と治療の一例
    気道:安全かつ迅速な気道確保、困難気道の認識と対応
    呼吸:呼吸不全に対する人工呼吸療法、体外式膜型人工肺による呼吸補助
    循環:循環不全・ショック・先天性心疾患周術期における、輸液、循環作動薬、機械的循環補助療法
    中枢神経:脳炎脳症・心停止後症候群・脳神経外科疾患周術期の管理、頭蓋内圧亢進症の管理、集中治療における鎮痛鎮静管理
    肝・腎:肝不全、腎不全に対する支持療法
    血液:重症患者に対する輸血療法、oncologic emergenciesへの対応
    電解質・栄養・消化器:各種電解質補正、経腸栄養と経静脈栄養の選択と実施
    感染:敗血症の治療、ICUでの感染対策・感染管理、適切な抗菌療法の実施

主な学会

  • 日本集中治療医学会
  • 日本内分泌学会
  • 日本小児内分泌学会
  • 日本骨代謝学会

サブスペシャリティの専門医、認定医

集中治療科専門医
受験条件:小児科専門医など基盤となる専門医資格をもち、専門研修施設での集中治療室専従勤務を含めた所定の業績・技能研修終了の条件を満たしていることなど。