小児科専門医を目指す方へ - 目次

小児科専門医を目指す方へ

研修プログラム

プログラム修了後のキャリアプラン

救急

グループの魅力

救急は全ての診療の基本であり、応用です。多様かつ刻々と変化する状況において、限られた情報、時間、医療資源を管理し、体系的評価により病態、重症度、緊急度を見極め、介入と再評価を繰り返しながら、ひとりから複数の患者さんを、適時適切な診療の流れへと導きます。また、子どもと家族の代弁者として、地域や社会の課題とも関わります。対応する疾患群は内因、外因を問わず、診療の場は病院内から病院外と多岐にわたります。救急で得られるマルチタスクマネージメントとリスクマネージメントの経験は、様々な場面で皆さんを助ける力となることを約束します。

専門研修の概要

宮城県内で唯一小児科医が常時初期対応している仙台市立病院の救命救急センターにて、全ての小児救急患者に対応します。外科系疾患については、救急科および外科系各科と連携し診療を行います。虐待が疑われる場合や、社会的に課題を抱える子どもと家族に対応する場合は、院内CPTおよびソーシャルワーカーと連携し、チームで対応します。

救急専門医取得には多様な病態と手技の取得が必要であり、希望に応じて救急科、麻酔科をはじめとした他科または他施設での研修相談に応じます。また、小児科医の視点から災害医療に関わる日本/宮城DMAT隊員および災害時小児周産期リエゾンへの登録参加を勧めています。

研究内容や診療および教育における取り組みなど

  1. こどもの自殺(自死)に関する調査研究
    近年こどもの自殺が社会問題となっており、10歳から15歳のこどもの死因の第一位が自殺です。こどもの自殺予防につながる知見の抽出を目的として、当院および宮城県内の小児科、救急科、児童精神科と連携し、こどもの自殺企図症例についての調査解析を進めています。
  2. 消防との連携と教育
    仙台医療圏の小児救急に関わる病院と消防がともに学び、相互理解を深めることを目的とした勉強会・意見交換会を年1回、オンラインで開催しています。また宮城県消防学校で小児・新生児について年1回講義を行っています。
  3. 児童虐待対応の習得と指導
    医療機関向け虐待対応啓発プログラムBEAMS(ビームス)を踏まえ、院内CPTとともにチームで行う虐待対応を習得するとともに、普及啓発を推進します。
  4. 標準化診療コースの参加と指導
    小児の救急診療に関わる様々な標準化コース(例:PALS、JPLS、JATEC、JPTEC/ITLS)に参加し、普及啓発を推進しています。

主な学会

  • 日本小児救急医学会
  • 日本救急医学会

サブスペシャリティの専門医、認定医

  • 救急専門医
  • 麻酔科標榜医
  • 日本DMAT