三次修練(Bed Side Learning, BSL)の学生の皆さんへ
 
 BSLの頃には、志望する科を考え始める方も多いかと思います。卒後、どの科に進んでも、多くの方は救急外来などで小児を診察することになります。そのため、東北大学小児科では、「小児を診療する基本的な能力を身に付ける」ことを目的に、BSLのプログラムを組んでいます。
 2週間の実習期間では、①小児の病態について幅広く知識を得ること、②一般的な疾患を経験すること、③救急外来で小児科医に相談するべき状態を知ること、を具体的な目標とします。
 実習初日・2日目は、小児の診察法の復習・小児の手背シミュレータを使った点滴練習や、小児患者の初期評価法や救急外来診療のポイント、感染症、新生児学の講義を受けます。科全体のカンファレンスにも参加します。
 1週目は大学病院、2週目は学外の病院で、Student doctorとして患者さんの診療に参加していきます。医学的な知識や手技はもちろんですが、小児への接し方や保護者への説明の仕方など、臨床実習ならではの小児医療の現場を学んでいただきたいと思います。特に学外実習では、外来・入院診療を通じて、小児のcommon disease(感染症や喘息など)と「どのような児は入院が必要なのか」について学んでください。
 実習最終日には、2週間の総括を行います。小児科は小児の総合内科であり、各人が2週間で学べる範囲には限界があります。そこで、各自が大学病院と学外実習で学んできたことを、お互いにプレゼンテーションし共有しましょう。

午前9時からスキルス・ラボでガイダンスを行います。引き続き、小児の診察方法の復習と小児の手背シミュレータを用いた点滴練習を行います。 祝日などで初日が火曜日になる場合は、科の全体カンファレンスの前、午前8時20分に指定の場所に集合してください。実習前にgoogle classroomに招待します。連絡事項も classroomに掲示されますので、随時確認し、不明点がある場合は問い合わせてください(classroomのスレッドに返信、あるいは内線7289、秘書まで)
実習開始前日までに、各班のgoogle classroomに招待します。実習の詳細なスケジュールやその他の連絡事項は、classroomを使って連絡します。
小児科は下記に示す診療グループに分かれています。
みなさんは、いずれかのグループに所属して実習を行います。
◎血液・腫瘍グループ
◎腎・内分泌・代謝グループ
◎神経グループ
◎循環器グループ
◎新生児グループ
1.医学生としてのマナーを守る
白衣・ネームプレートを着用
カルテのコピーは禁止
SGT室を除き、飲食を行わない
患者さんの診療中にタブレットを開かない
2.ベッドサイドで、病名を話さない
患者さんやご家族が、病名を聞いて大変辛い思いをする場合もあります。
患者さんの年齢に関わらず、病名を含め、疾患に関するディスカッションは、ドクターコーナーで行ってください。
3.主体的な実習参加を
座学と異なり、病棟では患者さんを中心にスタッフは動いています。学生が主体的に動かなければ、Bed side learningでなにも習得できずに終わってしまいます。ぜひ、診療グループの医師とよく相談し、診察手技の習得や検査の見学など、積極的に参加してください。
4.無断欠席・無断遅刻は厳禁
病気や怪我などで、実習を欠席・遅刻する場合には、班ごとに作成されたgoogle clasroom を介して連絡してください。無断欠席や遅刻がある場合に、小児病態学の単位を取得できないことがあります。
5.まとめの会
実習最終日には、実習で経験した症例や手技についてプレゼンテーションを行い、班内で知識の共有を行います。
6.火曜日のカンファレンス
毎週火曜日は小児科全体のカンファレンスがあります。朝8時半からモーニングカンファレンス、夕方16時から症例検討会を行います。みなさんの自己紹介などがありますので、遅刻せず参加してください。
7.乳幼児を診察した後は、必ずベッドの柵を上げてください
小児ではちょっとした油断が事故につながります。小児科病棟には、原疾患や治療のために出血傾向をもった患者さんが多く入院しています。転落事故が生命にかかわる場合もあります。医学生としての自覚を持ち、こうした医療事故を起こさぬように、注意して実習を行ってください。
 大学病院の病棟では経験できない小児のcommon diseaseをたくさん経験してきてください。学外実習はみなさんの先輩である学外の先生方のご厚意とご助力のおかげで、成り立っています。どうか、医学生としてのマナーを守って行動してください。
 
 実習ノートに、指導医の先生からコメントと署名をいただいてください。
 実習終了後には、学外実習報告書を作成してもらい、実習先の先生に提出します。
 実習に当たり、白衣・聴診器を持参してください。
 BSLでは、診療技能(診察の仕方、問診の仕方)および、情意面(診察態度、実習態度)について評価します。評価は、学内実習で所属したグループの指導医が担当します。認定には、学外実習報告書とポートフォリオの提出が必要です。