東北大学小児科専門医育成プログラム プログラムinMIYAGIパンフレット

研修責任者 渡邊 真平 研修責任者 虻川 大樹 新生児 消化器 グループのアピールポイント プログラム in MIYAGIでの新生児研修は、総合/地域周産期母子医療センターとして重症な新生児が入院する東北大学病院、宮城県立こ ども病院、仙台赤十字病院で実施されます。宮城県で出生する極低出生体重児 (超低出生体重児も含む) は年間130〜150名で、そのほ とんどをこれら3施設で受け入れ、急性期治療から退院後の発達フォローまでを担当しています。また人工呼吸管理が必要だったり、先 天性の外科疾患や心疾患を有する新生児なども多く、さらに母体合併症をもつ母から出生された新生児の診療も行っています。東北大学 病院の新生児室は合計33床 (NICU 15床+GCU 18床)、宮城県立こども病院は合計27床 (NICU 12床+GCU 15床)、仙台赤十字病院 は合計36床 (NICU 12床+GCU 24床) で運営され、いずれの施設でも新生児専門医を含む新生児科医と助産師/看護師が診療にあたり、 臨床工学士、臨床心理士、理学療法士、医療社会福祉士及び保育士から積極的な支援を受けています。こうして新生児に必要な医療を提 供するだけでなく、出産直後のわが子の入院で大きな不安を抱えるご家族を支え、退院後に自宅で安心して育児をスタートできるような 支援を行っています。 グループのアピールポイント 宮城県内の重症もしくは慢性小児消化器疾患患者の大多数が宮城県立こども病院に集中しており、日本小児栄養消化器肝臓学会認定医を はじめとしたスタッフが対応しています。県外からも難治例が同院に紹介されるなど、東北地方における小児消化器診療の拠点として認 知されており,全国的にみても消化器疾患症例数の多い施設です。 研究内容や診療における取り組みなど 日々の診療で忙しい中でも、臨床的な疑問や問題を研究で解決しようとする志向を重要視しています。胎児生理学の分野で、我々はヒツ ジを用いた早産児脳性麻痺の責任病変である脳白質傷害の動物モデルを開発し、その脳血流動態ならびに子宮内炎症との関連性を解析し ました。また重度の慢性肺疾患の予防法や治療法の開発に取り組んでおり、オーストラリアやシンガポールの研究機関と共同で、将来の 周産期医療を担う「人工子宮」システムの開発も進めています。さらに近年ではAIを用いた保育器管理や循環管理にもチャレンジしてい ます。 研究内容や診療における取り組みなど ❶小児炎症性腸疾患に関する基礎的・臨床的研究 ❷多くの多機関共同研究、臨床試験,厚労省研究班・AMED 研究班、診療ガイドライン・治療指針作成への参加 ❸学会・研究会における積極的な発表および論文執筆 サブスペシャリティの専門医、認定医 周産期 (新生児) 専門医 サブスペシャリティの専門医、認定医 日本小児栄養消化器肝臓学会認定医、日本炎症性腸疾患学会専門医 特定分野研修の概要 特定分野研修の4〜6ヶ月間では、新生児の蘇生、呼吸循環管理を含む全身管理、脳・心・腹部の超音波診断、保育器ケア・水平感染予防・ 母乳栄養についての基本的な知識を学ぶことができます。バイタルサイン、理学所見、検査値などから病態を考えて治療方針を立て、上 級医とその方針についてディスカッションします。夕回診では治療の根拠と今後の見通しについてプレゼンテーションし、その正当性を 確認するトレーニングを行います。多彩な経験を積むとともに、心身のリフレッシュのための休日も保障されています。またそれぞれのワー クライフバランスを尊重し、育児中の働き方などにも柔軟に対応します。 特定分野研修の概要 ①小児の発育、栄養および消化器・肝臓病に関する深い専門的知識と高度の診療技術を習得することを目指す。 ②「日本小児栄養消化器肝臓学会認定医カリキュラム」( 同学会ホームページ参照 ) に基づき、 同学会認定医申請の資格を得ることを目標とする。 ③宮城県立こども病院消化器科で 2 ~ 3 年間の研修を行う。 ④上下部消化管内視鏡検査、消化管造影検査、腹部超音波検査、肝生検、中心静脈栄養といった小児消化器診療の基本的手技を習得する。 ⑤重症・難治性消化器疾患(炎症性腸疾患、消化管出血、急性肝炎・肝不全、慢性肝疾患など)や、高度な検査・治療手技 (ダブルバルーン小腸内視鏡、カプセル小腸内視鏡、大腸ポリープ切除術、消化管異物摘出術、血液浄化療法など)を経験する。 ⑥小児外科疾患の診断および手術、術後の検査や内科的管理を経験する。 ⑦栄養サポートチーム(NST)の一員として、病的小児の栄養管理を学ぶ。 〇主な学会 ・日本小児科学会 ・日本産科婦人科学会 ・日本周産期・新生児医学会 ・日本新生児成育医学会 ・日本小児循環器学会 ・日本新生児慢性肺疾患研究会 ・日本メディカル AI 学会 ・Society for Reproductive Investigation ・Fetal and Neonatal Physiological Society ・Perinatal Society of Australia and New Zealand 〇主な学会 ・日本小児栄養消化器肝臓学会 学術集会(年1回) 卒後教育セミナー(年 2 回) 関連学術団体: 日本小児 IBD 研究会、日本小児肝 臓研究会、日本胆道閉鎖症研究会、 日本小児内視鏡研究会など ・日本消化器病学会 ・日本肝臓学会 ・日本炎症性腸疾患学会 ・APPSPGHAN (Asian PanPacific Society of Pediatric Gastroenterology, Hepatology and Nutrition) 特定分野研修 07 特定分野研修 08 34 35

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